2019年1月22日火曜日

アメリカ免税ガソリンで節約 | 先住民族保留地

アメリカの多くの州でほぼ最安でガソリンが買えるのは,最大で$0.6/gallonの州税が免除となるインディアンリザーベーション(Indian reservation)です.この保留地ではガソリンだけでなく,SenecaなどのタバコがMarlboroの3-5分の1程度の値段で安く購入することができます.

1. どれぐらいガソリンが安いのか
2. 保留地(リザーベーション)とは
3. タバコやお酒も安い
4. まとめ


インディアン居住区
2010 American Indians and Alaska Natives in the United States Map provided by US Census Bureau
https://www2.census.gov/geo/maps/special/AIANWall2010/AIAN_US_2010.pdf

1. どれぐらいガソリンが安いのか

ガロンとドルで表現するとわかりにくいので,ざっくり,保留地では平均9円/L安くガソリンが購入できます.

アメリカでは,ガソリンの販売に対して連邦税と州税の2種類の消費税が課税されます.この先住民族居住区でも連邦税は課税されてしまいますが,州税は免税となるため,その州税分だけガソリンが安く買えることになります.


ガソリンの連邦税

アメリカは1992年以降,年間物価上昇率2-3%を維持し,結果約20年間でおよそ60%以上のインフレを経験しました.ガソリンの販売価格も物価上昇とともに上昇しましたが,ガソリン連邦税だけは1993年に最後の増税がなされて以降,$0.184/gallonで据え置きとなっております.

ガソリンの州税

2017-8年のデータでは,ガソリンの州税は平均$0.31/gallon(range $0.1-0.6)です. 州によって州税は異なるため割安感はそれぞれですが,先住民族保留地では平均で$0.31/gallon (およそ9円/L) 安くガソリンを購入できる計算になります.

先住民族居住区内でも販売価格に大きな差がある

商品の販売価格は原価+利益+税金でありますから,reservation内では州税が一律に免除となっているものの利益率の設定には,狭い保留地内の中でもガソリンスタンドごとに大きな差があり,$0.3-0.4程度の開きがあります.最安価格を提示しているスタンドは概して現金払いのみとしている場合が多いです.おなじフランチャイズ名の店舗でも車でわずか3分離れた場所では値段が違うといったこともありますので,Gas Buddyなどのガソリン価格比較サイトで事前にネットで調べるか,時間のある方は実際に車で走って価格調査してみてもいいかもしれません.

2. 保留地とは

保留地とはアメリカ合衆国内務省の下部組織であるインディアン事務局の管理下にあります.インディアンをはじめとしたアメリカの先住民族/部族のために保留された土地であり,全米に310のインディアン保留区とその他の部族居住区があります.白人に占領されずに保留されている区域であり,アメリカ国土の2.3%を占めています.区域内では部族により自治がなされて降り,独自の政治,警察,行政が認められております.

3. タバコやお酒も安い

タバコやお酒も免税なので,安く購入できます.
2017年のレポート(Wang, X et al. Public Health Rep. 2017)によると,多くの白人スモーカーが居住区内で免税タバコを購入しており,とくにアリゾナ,ネバダ,ニューメキシコ,ニューヨーク,オクラホマ,ワシントン州では15-30%に達し,特にニューヨーク州では年間$292 million (3億円超)の税収減になっているようです.
自家用車のガソリンがエンプティーに近づいたら,給油と同時にタバコを補充すると効率がいいかもしれませんね.


4. まとめ

アメリカ生活を始めたばかりの日本人にはあまり知られていないと思われる先住民族保留地について解説しました.

この保留地ではガソリンやタバコなど,販売価格における税金の割合が高い商品の購入がお得であり,家計の節約に役に立ちます.

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