2020年3月15日日曜日

アメリカで中古車を買う方法のまとめ

アメリカで中古車を購入する方法について解説します.アメリカでは日本で中古車を購入するより割高です.車はちゃんと走ればそれで良いと考えている人が多く,新車より中古車の需要が高いためです.最低限の機能があればよい場合に日本では20万円くらいで簡単に購入できますが,アメリカでは30-40万円かかります.

大手のディーラーで購入する

もっとも簡単な方法はディーラーでに中古車を購入する方法です.
NY州Buffalo市では,

West Herr

https://www.westherr.com/used-inventory/index.htm

Basil

https://www.basilcars.com

Northtown

https://www.northtownauto.com/used-inventory/index.htm
以上が大手の3社です.

アメリカ中古車購入
大手のディーラー






















ディーラーで購入すると個人売買と比較して50%程度割高です.新しく車を購入したので古い車を手放したい個人とちがって,従業員給料や会社の利益をださなければいけないので価格がうわのせされています.メリットとしては粗悪品であったり事前に明らかな故障が判明していることが少ないことです.ですが,購入直後に足回りの修理が必要だったり,駆動系の修理が必要なことはもちろんあります.これは程度問題で,車が故障するのはある意味当たり前でいつそのタイミングがくるのかは専門家であればわかる場合もあるが,わからない場合もあるのでディーラーの営業をする人は現状でいかに売りぬけられるかということを考えています.給料は高いけど転職率も高く人材の流動性の高い業界です.

州ごとに最低限必要な車のインスペクション(日本で言えば車検だけど,必要とされるチェック項目がゆるい)があって,さらお願いをすればより詳しく調べることもできます.日本人は購入する予定の車を他の修理工場に持って言って欠点がないかどうかを確認することが失礼な行為と思って遠慮してしまいますが,アメリカでは遠慮は無用です.私は購入直後に検査してブレーキパッドの摩耗と足回りの交換が必要なくらいのサビつきを指摘され購入したディーラーに文句をいいましたが,購入後は無意味でした.購入時はフレンドリーですが,概して購入後はフレンドリーではありません.購入後はクーリングオフのような制度があるので購入後すぐに検査して返品を前提に交渉に挑むか,よりよいのは購入前に欠点を調査して価格交渉ネタに使えばよかったなと後悔しました.注意が必要なのが第3者である修理工場はときに過剰に欠点を指摘して修理代を稼ごうとしてくることです.ですので,軽い異常や警告程度は程度によって受け入れましょう.


Warrantyは絶対に契約しない

必ず購入が決定してから営業の人がwarrantyを紹介してきますが絶対にいりませんと断ってください。Warranty担当の人はディーラーとは別会社で、もしクリティカルな不良があった場合には何十万円もかけて購入した車がポンコツになってしまうことがあると脅してきます。冷静に考えてみてください、そもそもそんな車売るなよと営業担当にイラつくはずです。このwarrantyを契約するとその別会社からディーラーに一部キャッシュバックがあります。押しに弱いか、世間知らずな外国人しか契約しないのでwarrantyの会社で長期間続いてる会社はないという英語の記事を見たことがあります。わからないことがあったら英語でググるというのを常に心がけてください。

大手ではないディーラーで購入する

いくつかあって実際に試乗もしましたが,中途はんぱなんですよね.とにかく楽にそれなりの物を買いたい場合はディーラー,適正価格でがんばって探したい人は個人売買ですから,大手ではないディーラーはその中間にあたります.
どうしてもこのメーカーのこの車種が欲しい,でもディーラーや個人売買サイトでは見つからない際に買いたいというお客さんむけのビジネスと思います.

アメリカ中古車購入
大手ではない個人経営のディーラー
























KBB(Kelley Blue Book)

https://www.kbb.com
KBBというのは中古車の適正な市場価格を調べることができる無料のWeb Siteです.メーカー,車種,年式,ディーラーで買うのか個人売買か,コンディションを選択すると価格が表示されます.ディーラーで買うにしても個人売買にしてもこのサイトで適正価格を調べるのは常識です.相手は間違いなく事前にこの価格を知っているので,これを知らずに交渉に挑むと確実になめられます.常識外れのディスカウントをすると時間の無駄なので嫌がられます.「KBBではいくらだから,,,」という話が出てきたときに,何ですかそれというリアクションは確実にまずいです.話はそれますが、アメリカ生活を始めたばっかりというのも隠してやや長めに言った方が良いと思います.
KBBを用いて車の適正な取引価格を調べる
Kelley Blue Bookの例



















CARFAX

https://www.carfax.com
CARFAXというのはこれまでの車の修理歴を登録している有料のWeb Siteです.おそらく修理工場がその情報を入力すると都度お金がもらえて,その情報をとりにいく消費者がお金を払うというビジネスモデルと思います.車台番号に相当するのが,VIN(vehicle identification number)で,これで検索をします.1台の車のレポートは40$で,3台だと60$,6台だと100$と高額です.ディーラーで車を検討している場合はディーラーがレポートをくれます(このような経費がかかるのでディーラーでの購入は割高なのです).個人売買の場合は60$または100$支払って,購入を検討している車が大きなダメージを以前に受けていないかどうか,オイル交換を定期的に行っているかなどを確認するべきです.売る側は大きな修理歴はないというのが常で悪気もないですが,その事実を確認するのは購入者の責任です.
CARFAXの例その1
CARFAXの例その1


















CARFAXの例その2
CARFAXの例その2


















Facebook MarketplaceまたはCraigslistで
個人から中古車を購入する

これが一番おすすめで本命です.あなたの上司や日本人の友人は相談するとディーラー購入をすすめてきますが,それはすすめた方法でトラブったときに責任を追求されたくないから無難なディーラー購入という回答をします.これは日本人はお金があるので,他の国から来た留学生や海外赴任者と比較して適正な売買をする能力が低いという事実を表しています.英語を話せること,アメリカの車事情を知っていることが必要でハードルは高いですが,大丈夫です.なぜなら多少騙されてもディーラー購入より結局安いからです.KBBとCARFAXは必ずチェックしてください.最低でも5-10台は実際にバイヤーに会って試乗し,購入する際には2-3台を天秤にかけながら迷っているという体裁で交渉します.間違っても1台に一目惚れして絶対買いますと宣言しないでください.

個人売買のメリットとして,インスペクションの残りを引き継げるという点が,それができないディーラーからの購入との違いです.

Emission Test(排気ガステスト)はインスペクションとは別に定期的にチェックが義務付けられています.このCertificateを前オーナーがきちんと保管していてもらえる場合はそれを引き継げます.なかったとしても20$くらいで新規にテストできます.

購入時にできるチェックリストとしては,エンジンフードをとりあえず開ける(ほとんど何もわからないですが,すごいサビやがたつきがあった場合にはディスカウントのネタになります),パワーウィンドウ,音響関係,暖冷房,ワイパー,シガレットソケット,リアウィンドウのdefroster機能,全てのライトの電球がきれていないか,タイヤの摩耗状態です.車に詳しくない人が確かめられるくらいのことでありCriticalではないチェックしかできませんが,できる範囲ですべてやるというのが鉄則と思います.こいつは細かいなという雰囲気は少なくともかもしだせます.

一般道路だけでなく高速道路走行の試乗をするのが理想的です.60 miles/hを超えると異音が発生するという場合もあります.

バイヤーと交渉して試乗も完了する.できれば一緒にDMVにいって名義変更(不可能であればTitleの譲りますの欄にサインをもらう),実際に自分のものになる直前までにはネットで保険契約を完了するという流れです.もちろん保険も複数社を比較します.アメリカ生活を始めたばかりで免許取得後の期間も少ないか,または日本の免許と国際免許証のみで運転する日本人の保険料は高額でその価格差も大きいです.半年おきに保険の乗り換えの検討も必須です.

購入後のメンテナンスや修理のこともあるから結局ディーラーが良いという日本的な考えは捨ててください.購入者だからと言ってディーラーで安くメンテナンスをしてくれるわけではなく,メンテ部門は独立しており全てのお客さんに平等です.そしてディーラーでの修理は倍くらいの値段を請求されるので無知であった最初のみで以降はまったく利用しませんでした.修理は修理の専門店がもっとも安くそして上手です.修理の場合も2-3つに見積もりを出させて競争させ,パフォーマンスと価格で比較して決めるというめんどくさい作業を毎回するのが理想です.

個人売買だけが可能なDMVでの節税

これはやってはいけませんが,個人売買の後はDMVでTitleの名義変更をする際の書類に実際の売買価格より安めの価格を記載して売買に課せられる税金の節約をする人がいます.これは個人売買の大きなメリットです.税金は週によって違いますが3-8%です.$5,000の購入をした場合に8%の税金は$400ですが,$500と記載すれば$40です.質問された場合はエンジンのCriticalなトラブルがあって購入後に修理が必要だからこの値段であると説明すると良いと思います.

車の購入について全て書いたつもりですが,不足や疑問点をご連絡いただけますとお答えします.質問によりこの記事をより充実したもの書き換えていきたいと思っています.

0 件のコメント:

コメントを投稿